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「すぐメモをとれ」

大和川周辺の川跨ぎ地名

2020年3月末、大和川の左岸に阪神高速6号大和川線が開通した。

開通前のトンネルウォークイベントは残念ながら新型ウイルスの影響で中止となってしまったようだが、

大阪南部地域から大阪の都心を通らずに大阪北部・神戸方面へ抜けられる新たなルートとして、発展を大いに期待したい。

 

さて、そんな大和川エリアだが、地図をぼんやり眺めていると

川の北と南で同じ地名の箇所を見つけることができる。

 

 次の表は大和川下流側から順に、対岸で地名が同じ箇所の一覧。

 

北(右岸) 南(左岸)
大阪市住吉区遠里小野 堺市堺区遠里小野
大阪市住吉区浅香 堺市堺区浅香山,浅香山
大阪市東住吉区矢田 大阪市東住吉区矢田
大阪市平野区瓜破,瓜破西,瓜破東 大阪市平野区瓜破南
大阪市平野区長吉川辺 大阪市平野区長吉川辺
八尾市若林町 松原市若林
八尾市太田 八尾市太田
藤井寺市小山 藤井寺市小山

 

他にもあるかも。

矢田や瓜破みたいに一つの自治体が川を跨いでいるのは比較的よくあるけど、

遠里小野、浅香、若林のように自治体は別なのに対岸で同じ地名が使われているのは面白い。

 

どうやら昔の大和川は、現在の柏原市を過ぎたあたりで進路を北に変え、

淀川・寝屋川といった大阪北部の川と合流していたらしい。

 

しかしこの旧大和川はたびたび氾濫を起こす天井川だったようで、

治水事業として江戸時代に大規模な付け替えを行い、現在の西向きの進路に変更されたのだという。

 

結果、付け替え後の流路上にあった村々は大和川によって南北で泣き別れとなり、

当時の村名が現在の地名として南北に別れて残ったのだという・・・

 

それにしても、一級河川も納得のあの大きな大和川

建設機械もない時代に新設されたものというのがいまだに信じられない。

 

また気が向いたら地理ネタを書いてみたい。